第39回 不正競争防止法における「営業秘密」の保護(3)

 不正競争防止法において保護される「営業秘密」(第37回コラム参照)の要件である有用性が認められるためには、客観的にみて、その情報が、財やサービスの生産・販売・研究開発に役立つ等、事業活動にとって有用なものであることが必要とされます。これには、直接ビジネスに活用されている情報に限らず、失敗例等の間接的に価値のある情報も含みます。一方、犯罪や脱税の方法等の公序良俗に反する情報には有用性はないとされています。

 また、不正競争防止法における「営業秘密」の要件である非公知性が認められるためには、当該情報が、刊行物に記載されていない等、保有者の管理下以外では一般に入手できない状態にあることが必要とされます。事業の際、情報を従業員や取引先に提供することがありますが、この場合でも、秘密保持契約により、従業員や取引先に守秘義務を課すことで、非公知性は認められます。秘密保持契約は、秘密管理性(第38回コラム参照)だけでなく、非公知性においても、一定の役割を果たします。(経済産業省「営業秘密管理指針」参照)