第55回 利用規約と消費者契約法(5)

第54回コラムのつづき)さらに、[3] 利用規約において、事業者に有利な条項については、信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項は、無効となります(消費者契約法10条)。例えば、(ア)消費者からの解除・解約の権利を制限する条項、(イ)消費者の一定の作為又は不作為により消費者の意思表示がなされたものとみなす条項、(ウ)消費者の証明責任を加重する条項、(エ)消費者の権利の行使期間を制限する条項等は、無効となる可能性があります(消費者庁企画課編「逐条解説消費者契約法(第2版)」223~226頁参照)。

 利用規約では、自社を守るため、事業者に有利な条項を規定しがちですが、リスクを消費者に押し付ける条項は、消費者に不信感を与え、営業的にマイナスとなるだけでなく、消費者団体から改善の申し入れを受ける可能性もあります。利用規約を作成する場合、消費者契約法との関係においては、事業者と消費者との間で、いかに適正にリスクを分配するかがポイントとなります。(横山経通「BUSINESS LAW JOURNAL」2011年7月号28頁参照)