第49回 塾・予備校が作成するテキスト等と著作権(1)

 塾・予備校等では、独自に、テキストや資料を作成することも少なくありません。この場合、既に公表されている教科書・小説・論説文・英文等の著作物を複製したり、改変したりすることがあります。しかし、このように塾・予備校等がテキスト等で著作物を複製・改変する場合は、原則として、著作権者や著作者の許諾が必要とされています。

 例えば、塾・予備校のテキストにおいて、小説の一部分を抜き出して、その文節・文章・単語を削除して、空欄にしたり、別の語に置き換えたりして練習問題を作成するとします。

 まず、このように著作物を抜き出してテキストに載せることは、著作権者の複製権(著作権法21条)に抵触します。ここで、この掲載行為が、著作権法上の「引用」(同32条1項)に該当すれば、複製について、著作権者からの許諾は不要ですが、練習問題等では、抜き出された著作物の部分がメインとなることが多いので、「引用」と認められるケースは少ないと考えられます。(第50回コラムにつづく)