第31回 法人著作と著作権契約(1)

 著作権法上、著作者となるのは、一般的に、当該著作物を作成(創作)した個人です(著作権法2条1項2号)。しかし、著作権法は、一定の要件を満たす場合、会社等の法人が、著作者となることを定めています。すなわち、著作権法15条は、[1] 法人その他使用者(法人等)の発意に基づき、[2] その法人等の「業務に従事する者」が [3] 職務上作成する著作物で、[4] その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものについては、[5] その作成の時における契約等に別段の定めがない場合、法人等が当該著作物の著作者となるとしています(プログラムの著作物の場合[4]の要件は不要)。これを法人著作又は職務著作といいます。
 例えば、[1] 会社が企画し [2] 当該会社の従業員が [3] 職務上作成した著作物を、[4] 会社名義で公表した場合、[5] 雇用契約等に「職務上作成した著作物は従業員を著作者とする」旨の定めがないときは、会社が当該著作物の著作者となります。これにより、当該著作物の著作権・著作者人格権は、会社に原始的に帰属することになります。(第32回コラムにつづく)