第22回 著作物の利用許諾と破産

 著作物の利用許諾(ライセンス)をした著作権者(ライセンサー)が、許諾を受けた者(ライセンシー)の利用期間中に、破産するケースがあります。この場合、著作物の利用権に関する対抗要件制度が存在しないことから、著作権者とライセンシーとの間の著作物利用許諾契約は、破産管財人により、解除される可能性があります(破産法53条1項、同56条1項)。もっとも、当該契約が解除されても、ライセンシーが当該著作物の著作権を譲り受けることができれば、利用を継続できます。そこで、ライセンシーは、著作権者の破産を知ったら、すぐに、破産管財人に、連絡を取るべきです。これにより、破産管財人から、ライセンシーに対し、当該著作物の著作権の譲渡についての協議がなされることがあります。また、破産管財人が、当該著作物の著作権を、ライセンシーではなく、第三者に譲渡した場合は、ライセンシーは、当該第三者との間で、新たな著作物利用許諾契約を締結することになります(松田政行「著作権契約法」(コピライト2009年7月号)11~12頁参照)。