第7回 著作物の作成の委託と下請法

 「著作物の作成の委託」については、著作権法だけでなく、下請法(下請代金支払遅延等防止法)にも注意すべき場合があります。下請法とは、下請代金の支払遅延等を防止することによって、下請事業者の利益の保護を図ることを目的とする法律です(下請法1条)。
 著作権法では、プログラム、映画、放送番組、デザイン、設計図、翻訳等は、「著作物」(著作権法2条1項1号)に当たりますが、これらは、下請法では、「情報成果物」(下請法2条6項)に当たります。この「情報成果物」を業として提供等している事業者が、「情報成果物」の作成を他の事業者に委託することを「情報成果物作成委託」といいます(下請法2条3項)。そして、一定の資本金額を超す法人事業者(親事業者)が、一定の資本金額以下の事業者(下請事業者)に「情報成果物作成委託」をした場合、親事業者には、様々な義務や禁止事項が課されます(下請法3条~5条)。例えば、この場合、親事業者は、発注に際し、下請代金額や支払期日等を記載した書面を下請事業者に直ちに交付することが義務付けられています。